切手・はがき・郵便 言葉の由来

1840年にイギリスで始めて、切手が生まれました。当時の郵便制度では、料金の支払い方法が不便だったので、もっと簡単な方法はないものかと、検討している中で誕生しました。
イギリスでは、切手は当初、ラベルと名付けられていましたが、この名前はあまり普及しませんでした。切手が誕生する前、郵便物に押されていた郵便を引受けたことを示す印章のことを「スタンプ」と呼んでおり、馴染み深い言葉のため、現在切手のことは、スタンプと呼ばれています。

日本では、お金を払って得た権利を証明する紙片のこと、「切符手形」を、略して「切手」と呼んでいました。日本の近代郵便制度の創始者である前島密が、当時の人々にとても身近な言葉だった「切手」という言葉にしました。「郵便印紙」と呼ばせる案も検討したそうですが、ラベルと同様、馴染み難い為却下されたそうです。

はがきは、紙の隅の覚え書きを示す端書(はしがき)が語源です。この言葉をもとに、前島密が「葉書」の文字を採用したそうです。

大きな葉に文字が書けるので、タラヨウノキを郵便を象徴する木と、郵政は指定しています。はがきの語源であるからではなく、はがきは「葉書」と表記されることから、この木が選ばれました。

また、当時葉書にはこのような言葉が印刷されていました。

「他見ヲ憚カラス又上包ヲ要セサル短文通ヲ低税ニテ往復ノ便宜ヲ開クヘキ為メ之ヲ各地郵便役所及ヒ取扱所ニテ可売下事」

「他人に見られる可能性はあるけれども、安く販売し便宜を図る…」という内容です。この形態が進化をし、現在の郵便はがきとなっています。
郵便という言葉の由来ですが、前島密は、「mail」をどのように訳すべきか考えました。「飛脚」にしようかと悩みましたが、結局、誰もが読めない文字を、敢えて使おうということで、庶民にとって非常に馴染みの薄い「郵便」という単語を造りました。ポストが設置されるようになったころ庶民は、「郵便箱」という文字が読めず「タレベンバコ」と無理やり読んだそうです。タレベン(便を垂れる=トイレ)と読んだ人たちが多かったので、「郵便箱」に向かって小便をたれる人もいたそうです。

 

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